最新更新日:2024/12/19
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2024年度のセミナーを募集しております。多くの皆様のご参加をお待ちしております。2025年1月の学習講座の申し込みができます。右「行事予定」のバナーからGoogleフォームで申し込みをお願いします。

6月25日(土)13:30より第4回セミナーを実施しました。

 第3回セミナー(6月25日(土) 13:30〜15:30)を愛知文教大学201教室において、学び合う学び研究所フェロー 竹中  烈先生により「不登校児童生徒の学びをどう保障するか〜学校外の学びの場の現状をふまえながら〜」をテーマとして実施しました。

 「20年ほど前、フリースクールのスタッフとして、不登校の子どもたちやその保護者と接しながら、『こういった子どもたちが生きづらさを抱えずに学んでいくためのあり方とは何だろう』ということを考えたことが研究(教育社会学)に進むきっかけでした。」との自己紹介からセミナーがはじまりました。
今回のセミナーには、大学生からさまざまな地域、校種の先生方や教員以外の方が22名集い学び合う場になりました。

〇 本日のセミナー内容の提示
 1⃣ 不登校の現状
 2⃣ 広がる不登校支援の現状やその思想的背景
 3⃣ 不登校支援をめぐる制度的課題
 4⃣ 公設民営による教育支援センターの先進事例(ZOOMでの対話を通して)

1.不登校の現状
 不登校の背景にあるものは?
 不登校の定義と実態の乖離
 不登校の現状(不登校児童生徒数の推移、不登校の要因)
 不登校の要因に関するNHKと文科省調査の比較
 未来地図による保護者調査
 令和2年度不登校児童生徒の実態調査
●グループでのシェア「不登校の現状(要因)について、皆さんが持っておられる実感などと照らし合わせながら意見や感想をシェアしてください」
 各グループでは、普段交流のない参加者が普段から持っている感想と本日の学びが交流されていきました。

2.広がる不登校支援の現状やその思想的背景
(1)特例校制度について
 事例:岐阜市立草潤中学校の学校概要
   選択できる日課表・学校環境とその名称(校長室=マネジメントオフィスなど)
(2)教育支援センター(適応指導教室)
(3)フリースクール
 現状、NPO全国ネットワーク、フリースクールの実態
 大分教育委員会の作成した支援ガイド
 デモクラティックスクールの思想
 神戸自由学院の紹介・NPO法人越谷らるご「りんごの木」
 NPO法人フリースクールクレイン・ハーバー
 非営利型民間施設の特徴と課題
 東京シューレの採用ガイドライン
 民間施設についてのガイドライン(試案)抜粋 令和元年10月25日
 「学び」をどう捉えるか・・・学習内容の問題
●グループでのシェア「『学び』の多様性の現状と標準化への流れについてお話をしました。ここまでの意見や感想をシェアしてください」
 各グループでは、不登校支援の多様な広がりについて、驚きと可能性を語り合う場になりました。
  
3.不登校支援をめぐる制度的課題<時間の関係で各自が資料を事後確認>

4.公設民営による教育支援センターの先進事例:Zoomでの対話を通して
  NPO法人カタリバ・雲南市教育支援センターおんせんキャンパス
  所長代理 池田 隆史先生 との オンライン対話
  雲南市教育支援センターの概要
  事業目的 1⃣児童生徒の社会的自立 2⃣雲南市の教育環境の発展
  事業運営の基本的な考え方
  おんせんキャンパスの特徴1⃣ 教育委員会のバックアップがあり諸機関との連携がスムーズ
  おんせんキャンパスの特徴2⃣ スタッフに多様性がある。その強みからプログラム開発
  おんせんキャンパスの特徴3⃣ NPOのネットワークや柔軟性、スピードを生かした活動
  上記の3点が、公設民営での教育支援センターでの利点になっている。

●グループでのシェア「池田先生の実践報告を聴き、ここまでのセミナー内容も含め、意見や感想をシェアしてください」各グループでは、不登校支援の多様で具体的な場面のお話を聴くことができ、活発な学び合いが生まれていました。
●「それでは、池田先生との対話をします。どなたからでも質問や意見をお願いします。」
【質問1】小学校勤務の先生から、自分の教室での不登校の子どもについて、保護者とのかかわりや対応で苦慮している現状に対してアドバイスが欲しい。➡ <応答>非常に難しいですね。どの保護者も「困り感」を抱えているが、世間体を気にして、なかなか本音が言えない保護者が多い。われわれは、地域や家庭で孤立している保護者とどのように関係性を築いてくかという点に配慮している。
【質問2】中学校勤務の先生から、おんせんキャンパスと学校を併用して利用している子どもたちが、周りの目を気にすることはないのか。また、施設としては、最終的に子どもたちにどうなってほしいと願っているのか。 ➡ <応答>通ってくる子どもたちの様子を見ていると、周りの目を気にしている子どもたちはいない。むしろ、気にしているのは大人ですね。二つ目の質問の、最終的に、「子どもたちを学校に戻す」ということには、あまりこだわっていない。一人ひとりの子どもによって対応のグラデーションがある。このキャンパスでやりたいことを伸ばしたり、いろんな機関が連携したりして、新しい道を拓いてやりたい。
【質問3】行政機関の経験のある先生から、人口3万8千人の小さな町で、市外の民間施設が委託を受けてうまく進めてみえるのは、大変に珍しい。他の行政ではうまくいかない事例が多くある。教育支援センターを民間委託するという発想がなかったので、今日は大変面白い内容でした。 ➡ <応答>参考になるか分かりませんが、今回の委託には二つの文脈があります。一つは、キャリア教育(探究的な学び、土曜の社会教育プログラム)です。二つ目は、不登校支援の文脈です。もともと、雲南市は社会教育、ふるさと教育を大切にしており、街づくりプログラムの一貫として、カタリバがスタートしました。つまり、教育予算だけでなく、地方創生の関係でも予算があり、国の予算も含め、町ぐるみの事業になっています。
 以上、短い時間でしたが、大変に学びの多い交流になりました。

参加された方からの振り返りを紹介します。
◆今日のセミナーで学んだ中で重要だと思ったことは「島根県雲南市のNPOと組んだ実践」です。不登校問題を正面から語り合う機会は、あるようでない。この問題は、各人の教育観、学校観、子ども観とも関わるので難しい問題である。個別の問題ばかりが取り上げられる傾向が強い。それだけに、雲南市での取組みも含めて、もう少し大きな観点から考え合う貴重な機会となった。
◆今日のセミナーで学んだ中で重要だと思ったことは「不登校生徒との接し方」です。
不登校生徒の対応は本当に人それぞれで違う対応を求められます。その1人1人にどう向き合えばいいのか、いつも悩んでいます。今日のセミナーを聞いて、学校復帰ではなく社会的自立のためにどうすればよいか、どのような機関があるのか、そしてその機関とどのように連携をとればいいのかを知ることが大切だと思いました。その子その子の現状段階を把握し、親との連携することで、今どのような支援が必要なのか考えていきたいと思いました。本校にも別室登校用の部屋がありますが、基本自習の体制になっています。市内には適応指導教室もあるので、そこがどのようなアプローチをしているのか、教えていただこうと思います。そして、それを学校にいる別室登校の生徒にも生かせることがあれば、同じ方向を向いて支援ができると思いました。

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学び合う学び研究所 第4回セミナーのご案内

 学び合う学び研究所 第4回セミナーを7月23日(土) 13:30〜15:30に開催します。
会場:愛知文教大学 ABUラウンジ
テーマ:子どもの学びをどうとらえるか?〜授業記録による授業分析の方法〜
講 師:名古屋大学大学院  柴田 好章 先生
申 込:学び合う学び研究所ホームページ 行事予定 7月予定GOOGLE フォームより
<セミナー内容>                                      
 授業とは、教材を介した子ども同士の学び合いであり、授業研究とは、子どもの学びの姿を介した教員同士の学び合いです。端的に言えば、授業研究とは子ども理解の機会です。実践の省察(リフクレション)と教員同士の協働(コラボレーション)による授業研究(=教師の学び)の質を高めるために、本セミナーでは授業記録による授業分析の方法について学びます。教師の意思決定の基盤となる洞察力を高めるための方法や、校内研究(研修・OJT)を活性化するための方法について、一緒に考えていきましょう。 

<スクールバス利用のお知らせ>
 公共交通機関をご利用の方に、スクールバス(JR高蔵寺駅発13:00一便のみ)を準備しました。乗り場案内も添付いたします。ご利用ください。
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配布文書

愛知文教大学 学び合う学び研究所
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TEL:0568-68-6161