最新更新日:2024/12/19 | |
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学び合う学び研究所 設立基本理念
学び合う学び研究所設立にあたって
学びは個人的な営みであると同時に、他者との対話を通じて行われる協同的な営みです。そして授業は、教師と一人ひとりの子どもが仲間や教材と対話しながら、さらには自分自身と対話しながら、新たな自分の考えをつくり上げる、協同的で対話的な営みです。コロナ禍で休校という事態を経験した現在、このことを教育関係者全員が痛感しました。ここ小牧市には、子どもたちと教師とでつくり上げるこのような授業を、「学び合う学び」と呼び、2004年頃から広く共有されてきた歴史があります。 だからといって、どの学校、どのクラスでも、このような学び合う学びによる授業が実現できているわけではありません。なんとか形にはなっているが、目指す真正で深い学びが実現できていないという悩みを、先生方からよくお聞きします。この課題の解決のためにはどうしたらよいのでしょうか。私たちとしてお手伝いできることはないかと考えたとき、二つの問題があると考えました。 一つは、学校とは別に授業について学ぶ場が必要だということです。教師は自らの実践のリフレクション(省察)を繰り返すなかで成長を遂げる専門家であることは、今や世界的に認められています。そのために、学校内での研究に限らず公的で組織的な研修は、小牧市に限らず充実したものとなってきています。だが、仕事の一環としての研修だけで、教師は学び続けられるものではありません。職場としての学校や公的な組織とは離れて学び合う場が教師の成長には必要なのです。 もう一つは、単に物理的に学校以外の場というだけではなく、学校のメンバー、公的な組織の一員としてではなく、私的な個人としての立場で授業を学び合うことが重要だということです。日本の授業実践や授業研究の歴史を見ると、そのような教師たちの自発的な実践が交流され、実践の質が向上してきたことがわかります。しかし、日本の授業研究の水準を長く支えてきた、非公式で私的な気のおけない仲間との間での研究の機会は、以前と比べて非常に少なくなっています。 このような状況を受けて、私たちは私的で共に学びたい意思をもった仲間が集って議論し合える場の必要性を痛感してきました。このような交流の場として設けられたのが、この愛知文教大学教職課程研究センター付属の「学び合う学び研究所」です。 この研究所での学びに参加したからといって、何らかの社会的な利益が得られるわけではありません。しかし、ここで学び合うことで学びや授業の本質についての何らかの気づきが生まれ、喜びや充実感を感じる仲間ができれば、それは教師としての成長につながると私たちは信じています。この目的のために、この研究所が少しでも役割を果たすことができれば、これに勝る喜びはありません。 |
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